マンガばっかり

マンガ批評

団地ともお

団地ともお(1)
★★★★★
小田扉による男の子版の「ちびまる子ちゃん」。
小学校4年生の日々に、それほど大きな事件は起こらない。
実際、少年犯罪だの誘拐だの家庭崩壊だの少女売春だの… といったことは、そうそう身近に起きることではないのだ。
しかし、それでもやはりドキドキしたり嬉しかったり悲しかったりはする。
そうした等身大の喜怒哀楽を、特別の誇張もせず卑下もせず、しっかり丸ごと慈しんでやろうという態度は希有の存在。
オタク文化に世界が注目している」というホントかウソかわからない話を耳にするが、こういう「フツウのニッポン」こそ大いに出回って欲しいものだと思う。