マンガばっかり

マンガ批評

王家の紋章

王家の紋章(50)
★★★★★
細川智栄子による超有名、超ロングランマンガ。
ガラスの仮面」は全部読んだと書いたけれど、「王家の紋章」は文庫本で読んでいるので、まだ50冊分読んでません…
が、名作だと思います。
最初は「SFと古代ロマンを一緒にしたありがちなマンガ」と思っていたけれど、読み進めるとだんだん内容が深く、心理描写や人物描写がしっかりとされていて、その細かさ巧みさに惹かれていくようになった。
キャロルがどうしてメンフィスに惹かれていくのか、そしてメンフィスを初め、多くの古代の男達がなぜキャロルに惹かれていくのか、よくわかるからである。
もちろん金髪と白い肌、未来を予言する能力の持ち主(古代文明に関する知識)という強みも大きいのだけれど、それだけに終わらせていないのが「王家の紋章」の立派なところ。
キャロルのやさしさ、自分の命をも省みず、メンフィスやエジプトの民を貴賤を問わずに慈しむ所など、実にうまく描かれている。
少女マンガなのに男たちの評価も高いとのことだが、たしかに歴史小説を愛好するようなオヤジたちなんかは喜んで読むだろうと思う。