マンガばっかり

マンガ批評

サプリ

サプリ(1)
★★★★★
おかざき真里によるOLマンガ。
安野モヨコの「働きマン」の方が有名だろうし、人気はあるのかもしれないが、マンガとしては面白くても現実の仕事からするとちょっとスーパーすぎる。
スーパーな事件など、よくもわるくもそれほどないし、スーパーな人間、スーパーな才能なんていうものも、それほどない。
恋愛だって、それほどかっこよくはいかないし、かといって失敗ばかり… というものでもない。
サプリはそのあたりがちゃんと書かれている。
しかし、ただのリアリズムに終わっていないところもOK!
クライアントの依頼をあえて無視することによってチャンスを掴むシーン、凡ミスからクライアントの信頼を失っても謝罪などしない方が却っていいのだといわれるシーン… 会社勤めする人間達が得てきた処世術がとてもオトナっぽくかっこよく描かれていていいと思う。
コマの使い方や内言の使い方などでも新味を出しており(しかし斬新すぎず)、歴史に名を残すだろうマンガだと思う。