マンガばっかり

マンガ批評

ポーの一族

【古本】ポーの一族 1〜5巻 全巻セット kn
★★★
萩尾望都の作品から1つだけ選ぶということになったら、たぶんこれが選ばれるんだと思う。
トーマの心臓」を激賞するワタクシだが、「ポーの一族」になると全然いいとは思えないのだ。
もちろん、これが好きだという人の気持ちは分からないでもないけれど、ただの遊びじゃんか、という気がする。
いや、遊びは好きなんですよ私も。
ただ私が好きな遊びじゃないということなんでしょう。
「トーマ」は人間が生きていくことについて、真剣に向き合っている気がするけれど、「ポー」は「トーマ」で追い求めてきたものを見ないふりして、耽美趣味で終始しているだけに思えるのだ。
これを読まなくても人生損をしたとは言えない… というような作品であるように私には思える。