マンガばっかり

マンガ批評

ロストハウス

ロストハウス
★★★★
大島弓子による平成5〜7年の作品集。
基本的に男と女の物語ばかりだが、ロマコメでもないし、どろどろの愛欲とセックスの話でもない。
デビュー当時から平成になってからでも大島弓子大島弓子として着実に描いている。
もっとも都会から田舎に移住した若いカップルの話、年齢は若いのにどんどん老化していってしまう少女の話、田舎から出てきてスターにのしあがってしまう少女…
どれも現代に「ありがち」な人ではあるが、ちょっと作り物臭すぎる。
みな、もう少しズルかったり、もう少し世間を知っていたりするものだ。
類型的人物を、類型のままで使いすぎているという観は否めないかな…