マンガばっかり

マンガ批評

へうげもの


★★★★
山田芳裕が戦国の二流武将、しかし一流の数寄者として今日まで名を知られる古田織部とその周辺を描いたマンガ。
人気が高かったのだが、独特の画風からちょっとさけてきたのだが、よくできていると思った…
時代考証がどこまで正確なのか知らないが、私はこんな信長が一番ありそうだな、と思っている。
そしてこれも本当かどうかは分からないが、ただ強いと弱いだけで戦国の武将達が争ったのではなく、その陰や日向には数寄の世界が拡がり、ここに通じていないものは、やはり二流として見られるという風潮もあったんじゃないかな、と思わせるには十分な作品だと思う。
ただ、画風、それからネームの方法論からなのか、ちょっと5つ星として称揚する気にはなれなかったのが事実である。
好きではないけれど重要作品として漫画史に名を刻まざるを得ない「シグルイ」とは、いい対照になると思う。
オヤジの趣味と言えば歴史小説というのがお約束だが、これからは歴史漫画というのが定番になってくるんだろうな。