マンガばっかり

マンガ批評

妄想少女オタク系


★★★★★
紺條夏生(こんじょうなつみ・女性です)による腐女子マンガ。
あまりにストレートなタイトル、そしてここにも挙げてある第1巻表紙のいかにもな腐女子像… そんなものから電車男801ちゃんの便乗本以上のものを期待することができず、ずっと手に取らないでいた。
そこをちょっとした気の迷いから読み始めてみたけれど、いいじゃないの、これ。
げんしけん」で描かれているのとはまた違った腐女子の世界、オタクの世界が、もちろん「ありえねぇ」をも含みながら、ドタバタしながらもきちんとストーリーが進んでいる(もちろん4コマの801ちゃんにも描けない世界)。
少なくとも3巻までは破綻もなく、かといってマンネリにもならず、新しい出来事がうまい具合におこって、4人の男女の関係もちょっとずつ進展/停滞/後退(?)し続けている。
ドラマ化されるとのことだが、いままでのオタクドラマやオタク映画がどれもはずしていたことからして、あまりできばえは期待できないけれど、まぁ、そんなことはどうでもいい。
ともかく、げんしけん801ちゃんともまた別のオタク世界が、きちんと描かれたことについて歓迎してよいと思う。