マンガばっかり

マンガ批評

光の海


★★★★★
小玉ユキによる人魚もの連作。
繊細にして大胆な線。
出てくるはずなどない人魚が、いかにもフツウに出て来て、ちょちょっと人生の機微をつつくというマンガ。
全体的にハイキーで白っぽいマンガだが、どこかエルジュの『タンタン』を思い出させた。
女の子のふくらはぎの線がいいな。
…などと柄にもなく絵のことなど書いてしまったが、よいのはもちろん絵だけではない。
志村志保子の「女の子の食卓」を読んで、わぁ、うまい短篇だなぁと思っていたが、それに優るとも劣らない。
2007年のマンガ界は「紅組の勝ち」だと以前に書いたが、どうも今年も紅組が勝ちそうな気がする…