マンガばっかり

マンガ批評

アオイホノオ


★★★★★
島本和彦ヤングサンデーに連載しているマンガ家マンガ。
恥ずかしながら島本のマンガを初めて読んだのだが、よすぎて絶句。
帯にもあるとおり、島本自身の大学時代(大作家芸術大学→どこだかわかりますね)をメインにしたマンガで、庵野秀明山賀博之矢野健太郎らが実名で出てくるほか、あだち充高橋留美子細野不二彦(のマンガ)も登場する。
巻末の庵野と島本の対談も含めて80年代にあふれており、とても「納得」できる!
島本本人のキャラとはズレているだろうとは思うものの、焔燃(ホノオモユル)のムダに熱くて、根性なしで、自信過剰で、もてて(ここがたぶん最も実際と違ってる気がする)いるところなど、マンガらしい誇張はあっても、納得がいくし、ヒロインのトンコさんのバカっぽくてもカワイイところ、カワイイのだけれど全然惹かれない津田洋美とか… モデルがいるせいなのかとてもよく描けていると思う。
オンタイムであの時代を知っているからというだけでなく、マンガを扱っているというだけでなく、青春の甘さとバカさとだらしなさと寂しさと… を描いたマンガとして秀逸だと思った。

この夏からずっと本業の本ばかり読んでいたので、ひさしぶりにマンガを読むと五臓六腑にしみるね〜