マンガばっかり

マンガ批評

カプチーノ


★★★★
吉住渉が2009年3月〜6月まで「コーラス」に連載したマンガ。
「りぼん」の作家がもうすこし高い年齢層に向けて描いたマンガだが、うまくこなしていると思う。
複雑な感情や気持ちのズレもきちんと描いているとは思うが、このテーマでやるにはちょっと短すぎたような気がする。
同棲カップルが颯(副主人公の男)の浮気からボロボロとくずれていくという話なのだが、なぜそうしたことをするようになったのかという本人の気持ちの推移や、それを受け止める周囲の気持ちのさざめき等々、もう少し描いてくれた方が読後にずっしりときたのではないかと思う。
君に届け」に対しては、「もう、そろそろいいんじゃないの?」と思うのだが、本作に関しては、今どきのマンガには珍しく(?)、「もう少し長くしても良かったんじゃないの?」というツッコミを入れたくなった。