マンガばっかり

マンガ批評

ONE PIECE


★★★
尾田栄一郎によるジャンプの看板マンガ、というより日本マンガの看板といってもよいのがこの作品だと思う。
57巻まで読んだところの感想は、「スゴイ漫画かもしれないが、名作とも傑作とも言いたくないし、尾田も天才だとは思えない」である。
コメントOKにしていたらブログが炎上しそうだけれど、本当なんだからしょうがない!
大好きな人は「友情」をあげるのだが、そもそも何を目的にしてどこに行こうとしているのかが不明確な船旅に、どうしてたくさんの人が乗り込んでいるのかがわからないし、そんな人々の間でなぜ友情が発生するのかも理解できない。
しかし、最近の盛り上がりは、市井でよく言われているように、多少ダレ気味で読者が離れつつあったところを海軍本部との大戦争、そこにルフィとエース兄弟の因縁話も関わってくるわけであるから、今まで長かっただけに一層盛り上がっているのはわかる気がする。
作者本人はまだまだ構想があるのだと言っているようで、たしかに今は大航海のおよそ半分まで来たところなのであろうから、単純計算してもあと50巻ほどは描けるということになる。
その意味では伸ばしに伸ばした「ドラゴンボール」のような悲痛な展開にはならないだろうと思うけれど、尾田の画力や想像力は鳥山明には及んではおらず、長く漫画史に残る名作にはカウントされないように思う。
聖闘士星矢や幽白よりは中身があると思うけれど…