ボクの手塚治虫せんせい

★★★★
古屋三敏によるエッセイ・マンガ。
『ダメおやじ』等で知られるマンガ家がかつて手塚治虫・赤塚不二夫のアシスタントを勤めた時の記憶を元に描かれたもの。
愛が勝ちすぎず、我を出し過ぎず、適度な距離感を持ちながら綴られた好エッセイであったと思う。
秋田書店の編集者であった壁村が手塚の原稿を破いたというのが誤りであるということを間近に見た人間として訂正していたり、手塚を真の映画好きであったとし、アシスタントに映画を見なさいとお小遣いを渡していたことなど、初期のアシスタントたちの残した言葉として貴重なものであったように思う。