マンガばっかり

マンガ批評

駅弁ひとり旅


★★★
櫻井寛・はやせ淳による駅弁マンガ。
「ひとり旅」と書いてありながら、3巻まで読んだところで言えば、どれも二人旅!
もちろん小太りのおっさんに一人駅弁旅行をさせて面白いマンガになるとは思えないのだが、じゃぁ、どうすればいいのかといえば、タイトルを変えろと言いたい!
だんだんとそうなっていったならともかく、第1巻目からタイトルを裏切っている、っていうのはどういうこと?
内容は、アマゾンの書評に「ラーメン屋とかでサラッと読むにはいい。無難に面白い作品」とあったが、まさにそういうマンガだと思う。
日本中の駅弁、そして鉄道に関するウンチクも盛り込まれているので、おもしろくないことはないのだけれど、人物や人間が、文字通りの「狂言回し」であって、リアリティや深みが全然ない!
そして、これはマンガ批評でもなんでもないのだけれど、駅弁というものが、料理としてすばらしいものであるとは私には全く思えないんだよね。
ますのすし」など、有名でありながら、きちんと作り続けているものはもちろんあるけれど、一般論として、ほか弁などに比べると、値段が高すぎる割りには内容がお粗末だと言わざるを得ない!
「おいしんぼ」なんかを読んでると、あぁ、たしかにこんなのを食べたらうまいんだろうなぁとか思うし、実際、食べてみてうまいものはたくさんあったけれど、駅弁にがっつく登場人物を見ながらも「うまそ〜」とは全く思えず、むしろ「大げさだねぇ〜」という気持ちにしかならない。
なかなかの人気マンガではあるみたいなのだけれど…