マンガばっかり

マンガ批評

きょうは会社休みます。


★★★
藤村真理による30代女子の物語。
最近、わりと注目されているマンガ(じゃないかな?)と思っていたので読んでみた。
オトナ女子のためのまんが誌と銘打った「cocohana」に連載中ということもあって、主人公は33歳で処女というメガネOL・青石花笑。
メガネを取ったら美人といういかにもな設定!
アルバイトで働く21歳の男子と、なんだか人生初の恋愛を楽しむようになって処女喪失。
そして同じビルで働く某社のCEOに求婚されたりもして…
こんなことはまずないだろうとは思うものの、30代女子たちにとっての夢物語としては悪くないと思う。
30代女性といえば、今まで出版社はあたりまえに「一人前の女性」として接してきていたわけだが、実は、勝手にそう思い込んでいただけで、30代になったからといって、みんながみんなレディコミ好きになるわけではないし、肉体改造に励んだり、韓流アイドルを追っかけたり、歌舞伎にはまるわけではない。
それよりも一番多数層にいるのは、「りぼん」や「クッキー」を愛するような人たちであって、そういう女性たちに「りぼん」や「クッキー」テイストのマンガを送りつづける意味というのは絶対にあると思うのだ!
ファッション雑誌は40代や50代の女性にまで「女子力」を求め、いつまでもカワイく、姫でいつづける道を示しているが、ようやく30代女子に「りぼん」少女でいつづける道を示すマンガが出たということかもしれない。
(No.751)