マンガばっかり

マンガ批評

きみが心に棲みついた


★★★
天堂きりんによる問題な漫画…
ほわっとしたジャケット、そしてタイトル。
ペンネームもなんだかかわいらしい…
いかにも女子っぽいマンガとして手に取ったのだが、中身はエグエグ!
アマゾンの書評を見ると、評価も全く二つに分かれていた。
こんな女もいない、こんな男もいないだろ!
と思いながら読んでいたのだが、よく考えてみると、あ、いたかも…
たしかに、ここまで計画的に女を貶め、蔑み、しかも、それを何年もの間続けて喜ぶ男というのは、たぶんいないと思うが、似たような男はいたし、それはダメだと知りながらも抜け出せない女もいた!
ヒロインであるドジっ子の小川今日子のことなど、全く応援する気になれないのだが、「少女マンガなんて所詮はきれいごとばっかりで、イケメンとドジっ子がくっつくだけでしょ!」というような初歩的な批判は十分にひっくり返せる漫画だとは思う。
じゃぁ、好きなのかと言われればまったく好きではない!
リアルな少女マンガとしての存在意味はあるかもな、というところ。
(No.786)