マンガばっかり

マンガ批評

さよならソルシエ


★★★★
穂積による画家ゴッホと弟をモデルとしたマンガ。
2014年の「このマンガがすごい」でオンナ編の1位となっている。
2013年には2位に「式の前日」がランクインしていたので、なかなか実力が認められているということなのだろう。
ゴッホについてよく知らない自分には、どこまでが史実なのかの判断もつかないのだが、いずれにせよ2巻というのは、いかにも短すぎるなというのが印象。
「式の前日」でも、もうすこしきちんと描いてもいいんではないか、という気がしたが、どうも淡泊なタイプなのだろうか?
芥川龍之介タイプの人なのだろうか???
いや、ゴッホとテオの関係、そして彼らを取り巻く人々の関係はもっと大々的に、にぎにぎしくするべきであり、そのための舞台も十分にできていたと思う。
なのに、2巻の展開はあまりにも早く、ただただ「えっ!」という感じ。
少女マンガにしても少年マンガにしても、ちょっと人気が出るとダラダラと続けてしまって、結局誰からも歓迎されない結果になってしまうことが多いのだが、その弊に陥っていないことは救いであるにしても、逆に短すぎるというのもなんともモッタイナイ話だと思う。
(No.811)