マンガばっかり

マンガ批評

ロマンチカクロック


★★★★
槙ようこが「りぼん」に連載している双子の兄妹の物語。
アニメ化もしているらしい。
兄はイケメンでクールな秀才、妹は美人だけれどグータラ…
ケンカし合いながらも、なぜか頼り合い、惹かれあい、それぞれの恋にも関心を抱いてしまうという物語。
こんなやついないよとか、少女漫画くさいと言えばそれまでなのだが、いつもの少女漫画とほんのわずかながら違ったところに焦点を当てているという意味で、なかなかいい作品だと思う。
お約束のストーリーながらも、登場人物たちにあまり破綻がないところなどもいい感じだと思う。
それにしても最近の少女漫画の主人公は、ドジっ子は相変わらずだとしても、しゃぁしゃぁと美人設定にしているものが多くなっている気がする。
「そばかすなんて気にしないわ…」と、わざわざ宣言しなければいけなかった時代と違って、「きせかえユカちゃん」「めちゃモテ委員長」「ちはやふる」「君に届け」とか…
少女たちが自分自身を脳内で「美人」に描きかえているというのもあるだろうが、それ以上に「容姿」といったことに左右されず、人間として生きていきたいという思いがこめられているようにも思う。
(No.821)