マンガばっかり

マンガ批評

ホリミヤ


★★★★★
HEROの原作に対して萩原ダイスケがマンガ化したもの。
複数の人の勧めがあったので読み始めたのだが、うん、いいね。
友人など誰もおらず、ただの暗いヤツと思われていた宮村が、なぜか同級生の堀さんと交流を深め、その交流の深さが恋愛なのではないかとお互いに気付き始めながら、なかなか今までどおりの関係を変えることができないという物語(読んだところまででは)。
新しいタッチで、新しいタイプの感情を描いている作品に思えて好感を持った。
根暗だけれど、なぜかイレズミをしていたりピアス穴をあけている変な男・宮村と、ギャルに見えながらも家事が得意な堀さんという2人のギャップを、下手をするとキャラとして描き終えてしまいそうなのだが、そういう安直な方法で永遠にマンガを描き続けようとするのではなく、この2人の接近ぶりや距離の置き方について、そこに入り込んだり横切ったりして行く様々な人物たちを丹念に描き切ろうというところが立派だなと思った。
みんながみんなキャラ漫画じゃないじゃないか、と安心もした!
原作の方は、ちょっとエッジが利きすぎるというか、こちらの方がいいような気がする…
(No.834)