マンガばっかり

マンガ批評

Orange


★★★★
高野苺のよるSF・日常・ラブコメ
作者は松本在住だとのことだが、地元をうまく使っており、今ハヤリの地方都市ものとしても楽しめると思う。
しかし何と言っても仲良し6人組の青春ストーリーというだけでなく、そこに10年後の自分から来た手紙というSF的な設定が加わり、しかもその内容は、大好きな翔を自殺から救って欲しいというもの…
そんなわけでオビに書いてある「累計100万部突破!」は十分にうなずける数字なのである。
が、「いいな!」とは思いながらも、やはり一抹の違和感は抑えきれなかった。
というのは、仲良しの6人組にしては、未来から来た手紙のことを隠しすぎていないか、ということ。
親友なのだったら、なによりも翔に手紙の内容を打ち明けて、6人で力を合わせて解決に向かうというのがスジではないだろうか?
もちろん自殺してしまうかもしれない繊細な翔なのだが、だったらなおのこと、お互いのところにそれぞれ届いていたという手紙を持ち寄って、すぐに翔と共に未来について語り合うべきなんじゃないんだろうか?
まだ3巻までしか読んでいないので、結末がどうなるのかわからないのだが、それにしてもこの段階でもまだそういう対応をしていないことが理解できん!
(No.867)