マンガばっかり

マンガ批評

蒼天航路


★★★★
李学仁・王欣太による三国志マンガ。
三国志演義」は劉備をメインに据えているが、「三国志」自体は魏の曹操中心にしていたようで、それに倣ったマンガのようである。
とにかく読むのに時間がかかった。
横山光輝の「三国志」よりも巻数も短いのだが、登場人物の多さや物語の複雑さ、歴史的事実の複雑さから難儀した。
そして、理解できていない所も山ほどあると思う。
史実との違い云々について、自分に語る資格はないのだが、マンガとして、もう少し読みやすくすることはできなかったのかなぁ、と自分の頭の悪さを棚に置いて思ったりする。
横山三国志とは違って劇画風というか、エログロやら、マジカル要素やらも交えて描かれていたが、自分としては横山三国志のポエジーというか、淡々と事実を描きながらも様々な情感が浮き出てしまう感じの方がよかったように思う…
ちなみに原作者は連載途中で亡くなったのだそうだ。
(No.904)