マンガばっかり

マンガ批評

セトウツミ


★★★★★
此元加津也のマンガ。
映画化されたということから知名度も高くなっているかと思う。
大阪弁メインになってはいるが、いわゆる大阪っぽい吉本新喜劇的なギャグをするのではなく、たいしておもしろくもないことを延々とやり続けるマジメなおバカさというか、おとぼけ感が実に大阪っぽくてよいと思う!
ボケとツッコミというのはよく言われるし、実際、そういうお約束のコミュニケーションも大阪的ではあると思うのだが、そのお約束に従いながらも微妙にずれている感じ、微妙な間合いというのが、とてもよく出ていた気がする。
もちろん川べりで2人の男子がしゃべっているだけではなかなか話は続かないので、登場人物もだんだん増えてきてはいるが、1巻の緊張感は少なくとも5巻まで保たれたままであり、これはなかなか真似のできることではないと思う。
(No.937)