マンガばっかり

マンガ批評

チェイサー


★★★★★
コージィ城倉による漫画家マンガ。
実在する漫画家をモデルにしたという作品らしいが、誰がモデルなのかはわからない。
しかし、こんな人はいたんだろうなぁ、とも思う。
手塚治虫をひそかにライバル視し、手塚の動向を編集者に聞きながら対抗していくという漫画家の悲壮な物語。
それにしても手塚のすっ飛び方は、ここでも目立ってしまっている。
本当に天才というか超人というか人間のクズというか、なんともすごい!
昭和30年代の雰囲気もあちこちに漂わせ(さすがにそれがホンモノかどうかは判断でいないのだが)、取材もきちんと行われているようで、マンガ史的にも興味深いものだと思う。
ただ「鉄腕アトム」の第1回めの放送で谷川俊太郎作詞の主題歌が流れていたのはマチガイ!
まぁ、そんなことはどうでもいい、と思わせるくらいにいいマンガだ。
(No.948)