マンガばっかり

マンガ批評

藤子スタジオアシスタント日記


★★★★★
えびはら武司、といってもピンと来る人は少ないかもしれないけれど、「まいっちんぐマチコ先生」の作者と言えばわかるかもしれない。
しかし、彼が藤本弘の弟子だったというのも知らなかった!
様々な証言がある手塚に比べ、大御所ながらあまり証言のない藤子スタジオの証言としてとても貴重な一冊だと思う。
ドラえもん』のしずかちゃんのモデルがいたこと、ジャイアンこと剛田剛はえびはらの名前である「たけし」から来ているのではないかということ、また、ジャイアンの誕生日が6月15日であることも、えびはらの誕生日が6月5日であることから来ているのかもしれない… といったどうでもいいけれど、「ふーん」と思われる指摘などがあって、なかなか興味深かった。
マンガ表現の研究とか、マンガのナラティブについての研究とか、いろいろやっている人はいて、それはそれで意味があることはもちろんなのだけれど、結局のところ、作者はどんなときにどんな話をどういう意図で描いたのか… という素朴極まりない話が、一番、興味をそそられるものであったりもするんだよなぁ。
聖地巡礼(文学散歩?)と作家の実生活への興味っていうのは、誰が何と言っても、研究の出発点だろ!
(No.954)