マンガばっかり

マンガ批評

帝一の國


★★★★
古屋兎丸のマンガ。
野望の王国」を平成時代にやっちゃった、というきわめて馬鹿馬鹿しいマンガ。
が、馬鹿馬鹿しさを十分に楽しめる漫画であった。
14巻の巻末に「読者の皆さんが先が読めないように作者自身も先が読めなかった」とあったが、それでも十分に、いやそれだからこそ楽しめた。
古屋のマンガなので、もっとエログロイのかと思ったが、持ち前のアングラ感をジャンプにあてはめた故のヒット作になったのではないかと思う。
実写版のキャストがあたったということもあろうが、そういうネタも許容されやすい時代だということでもあろう(特に女子に!)。
しかし、ここで大衆化路線を行って欲しいとは思わない。
もっと誰も見たことのないような世界を模索しながら突き進んで欲しいと思う。
もう、生活できるだけの金は入って来てると思うので…
(No.996)