マンガばっかり

マンガ批評

ギフト±


★★★★
ナガテユカによる臓器売買グループの暗躍を描くサスペンス。
美人女子高生・鈴原環は、感情というものを失っており、生きた人間の臓器を冷徹に腑分けし… といった話。
よくできたストーリーだと思うが、鈴原が意味もなく下着姿になるあたり、いくら連載が「漫画ゴラク」であるにしても、もう少しなんとかならなかったのかなぁ、とも思う。
興味深いのが、日本を舞台にした物語でありながら、黒幕が中国人(中国系を含む)であること。
昔、中国人は、日本のマンガ世界においては、ただ怪しいというだけの存在にしかすぎなかったが、今は、日本人たちを使って、日本人たちの上に君臨する存在として描かれ始めている、ということだ。
あいかわらず中国はマネばっかり、とか、数ばっかりとかヘイトしている人は多いのだけれど、マンガは現実を無視できない、ってことでしょうね。
(No.1016)