マンガばっかり

マンガ批評

惑星クローゼット


★★★★
つばな、によるSFマンガ。
帯には「百合×SFサバイバル」とあり、作者はつばな、そしてゆるふわ系のカバー絵ということから、女子のゆるふわなSFかと思いきや、本当にコワイSFであった。
SFというのは、宇宙人が侵略してくるとか、過去の世界にタイムスリップということがよく扱われるのだが、なんやかんやいっても宇宙人襲来の約束、タイムスリップのお約束があって、もう、あまり「怖い」とは思わなくなってしまっている。
しかし、これはどこかの惑星に夢を見ている間に行ってしまうらしいという、ごく曖昧で日常的な設定ながら、まったく法則性もわからず、1巻を読んだだけでは、どういう構造なのかも全く分からず、まさに「絶対的他者」を感じさせるだけの居心地悪く、気味の悪いSFであった。
一般受けするかどうかは分からないが、これはいいかもしれない…
(No.1021)