★★★
眉月じゅんの初期短編集。
『恋は雨上がりのように』でヒットした漫画家によるものだが、いくつかのコメントには「恋雨のつもりで読むとガッカリする」との文言。
まぁ、それは否定できない。
もちろん、中にはいろいろな作品があってこそ本当の作家だ、といったコメントもあったのだが…
「初期短編集」とあることにも明らかなように、本当に初期の、同人誌的、ガロ的な作品もあり、「レバニラ」や「エヴリデイ」など、エロ過ぎるといった評価も出るかもしれないが、それはそれで「恋雨」の習作と思えば、なるほどなとも思える。
表題作の「さよならデイジー」は実験作と言うより、未熟作というべきで、これは人様からお金をいただいて読ませる作品ではないと思った。
しかし、心の広い私としては、あぁ、いろいろあって育っていったんだなぁと思えたという意味で決してマイナスな評価はしない。
(No.1063)
