マンガばっかり

マンガ批評

ひとりずもう

★★★★

さくらももこの自伝マンガ。
さくらももこについて論文(紹介文?)を書くことになったことから読んでみたのだが、上下二冊本で、2006~2007にビッグコミックスピリッツ不定期連載されたものらしい。
漫画で既に描いたことと重複した部分もあるものの、エンターテイメントとしても十分に楽しむことのできるマンガだったと思う。
「りぼん」にも自伝的作品は掲載されており、「ほのぼの劇場」として刊行されているが、その時とは少し詳しさや視点が異なっており、また、絵もだいぶよくなっていることもあって十分に楽しむことができた。
わざわざ新刊を買って読んだが、ここでさくらが矢沢あいを意識していただけでなく、矢沢の方も、パーティであった際にさくらを意識していた、というコメントを探し出せたのが成果だった。
晩期のさくらの作品も、生き方にも、賛同できないのだが、早すぎる死であったとは痛切に思う。

(No.1085)