マンガばっかり

マンガ批評

初めて恋をした日に読む話

持田あきによる深田恭子主演でドラマ放送された人気作。
不良高校生にアラサーの女塾教師が東大に行かせるというラブコメ… ということになるのだが、作りのあまりのお粗末さに3巻でギブアップ。
つい最近『二月の勝者』を読んだためかもしれないが、受験や塾についてあまりにも無知!
主人公の順子も、美人なのかもしれないが、ダラダラ生きているくせに気分でキレるだけ。
そんなヤツを好きになるのも好きになられるヤツも困ったものだ。
まさに深田恭子が可愛いのは確かだけれど、それに見合った演技力も中身もないのに似ていて、キャスティングは或る意味で大成功?!
こう書くと、じゃぁ『花より男子』なんて非現実的じゃないか、と言われそうだが、あれはあれできちんと作品世界の中でのリアリティを最低限で保てている。
高校生や受験のこと、社会のこと、このあたりの描き方が杜撰なのはいいとしても人間を描くのまでが杜撰!
10年ほど前に水波風南の『レンアイ至上主義』あたりの作品を読んで酷さに呆れたが、それとは別の意味で呆れる。
しかも、これが『りぼん』のお姉さん雑誌にあたる『Cookie』に載っているというのだから呆れる。
もう、マンガひとつも読めないような世代がお姉さんになっているということか…

(No.1096)