マンガばっかり

マンガ批評

まいりました、先輩

★★★

馬瀬あずさ、が「デザート」に連載中のマンガ。
少女マンガというのは、素敵な人への思いがついに両想いになってハッピーエンド、というのがデフォルトだと思うのだが、開始早々に両想い、というか、付き合い始めるという構成。
あんな風にしたい、こんな風にしたいという女子の希望を、次々に叶えていく。
5巻まで読んだが、作品としては、ここまで読むのもかなりしんどかった。
しかし、あぁ、こういうマンガが流行るんだろうなという社会学的なサンプルとしての意味はあったと思う。
自分の思いが叶うかどうかというモジモジした不安定な日々は描かれない。
進路についても悩むことなく、親や友人との関係がどうなるかということも問題にならず、相手は必ず自分を愛してくれて、自分も相手を信じ続けるのだという…
悩めばいいというわけではないが、これでは脳みそツルツルになるだろうなぁ、とも思う。

(No.1113)