マンガばっかり

マンガ批評

古本屋台

 

★★★★★

久住正之・久住卓也兄弟による漫画。
屋台なのだが、そこには古本が並んでおり、客は1杯100円の酒を一杯だけしか飲むことが許されない… という、都会のファンタジー
こんな経験をしたことはないし、こんな古本屋がやっていけるわけでもないのだが、あったらいいかもなぁ、楽しいかもなぁ、という想像が広がる。
ほんとに才能あるよなぁ久住さん、と思う。
ものすごい発想ではないのだが、わりとすごい発想で、しかも誰もが、まぁ、そうかもねぇ、と思えるような説得力があるのだ。
どれも突飛でいながら、まぁ、クスミだもんなぁ、と思わせるような連続性が見えて、しかし次作の方向性が全く想像もつかないという…
若い世代の短編集を連続して読んだ後だが、申し訳ないけれど、久住さんには及んでいないなと思ってしまった。

(No.1120)