マンガばっかり

マンガ批評

ひねもすのたり日記

★★★★★

ちばてつやの自叙伝マ+近況報告マンガ。
ちばは昭和13年生まれだが、18年ぶりの新連載なのだという。
今は大学学長をやっているとのことだが、そんな際に描いたにしては(もうアシスタントもいないらしいけれど)、非常に中身も絵もよいマンガだと思う。
ちばの自伝というのは、読んだ覚えがないのだが、どうやってマンガを描くに至ったのか、そしてどうやって漫画家生活をつづけていたのかというあたり、もちろん、そこまでにあけすけに語れるわけはないであろうが、語ってくれている者として資料的な価値も高いと思う。
第1巻では、満州のお坊ちゃん生活から、いかにして日本に引き揚げてきたかを描いていたが、うん、まぁ、当時としては当たり前のことだったのかもしれないが、いつ死んでもおかしくないような思いをしながら帰ってきたのだなということがわかった。
って、こういうこと、今の若い人、この世代の人たちの声をきちんときいたことのない人たちにはわからないのだろうなぁ…

(No.1138)