マンガばっかり

マンガ批評

モトカレマニア

★★★★★

瀧波ユカリが現在連載中のマンガでドラマ化もされたらしい。
最近、Twitterに反政府的なツイートをしているのを見つけて、「あれ、瀧波ユカリはちゃんと仕事しているのかな」と思って、『脳死!! 江古田ちゃん』以来、ひさびさに読んでみた。
元カレの存在を忘れることのできない難波ユリカ27歳のコメディなのだが、すごい! 
「マニア」ということから、安野モヨコの『ハッピーマニア』のようなものかと思っていたのだが、遍歴モノではなく、あくまでユカリは真から抜け出せていない。
この変な心理、変な脳内大臣
東村アキコにも似ているが、もっとアングラな、誤解を恐れずに言えば日大芸術学部的な、江古田的な悪乗り女王という感じが大炸裂していて面白い。
日常生活の中で、静かに難波ユリカと同じような生き方をしている人もいるのだろうが、そういう日常性の中にいる驚異のメンタルの持主が生きているということを気づかせてくれるという社会的な意義(?)から言っても、非常に素晴らしいマンガであると思う。
ちょっとネットで検索してみたら、瀧波はラジオもやっていた! 顔出しの写真もあった! なんとマトモな人なんだ! …という意味でも、二重三重に瀧波ユカリがすごい人であることを再発見!

(No.1199)