マンガばっかり

マンガ批評

さよならアメリカ

★★★★★

渋谷直角のマンガ。
アメリカへの憧れから郊外にアメリカンダイナーを開店した男が、実はアメリカへの渡航歴もなく、友人がアメリカ滞在中に盗んだというウォーホルのスケッチを紹介したことから一躍有名人に…
そこにアメリカ大使館やウォーホル財団、安倍晋三トランプ大統領まで出てくる大活劇。
この人の本は少なからず読んでいるが、もっと冷笑的な作品なのかと思ったが、これは甘すぎず、辛すぎず、いい具合にリアルでいてファンタジックであると思った。
SPAに連載していたものをまとめた1冊本の漫画は337頁というズッシリしたものであった。
もっと冷笑系の人かと思ったが、冷笑の裏に熱いもののある人なんだな、と感じた。

(No.1217)