マンガばっかり

マンガ批評

うるわしの宵の月

★★★★

やまもり三香が現在連載しているマンガ。
描くマンガ、描くマンガが当たっている作家だ。
カバーはイケメン男子二人のアップ。
「ともに王子」と呼ばれる存在が惹かれあう話のようだが、あぁBLね、と思ったところが、イケメンのうちの一人は女子!
顔の美しさに惚れた、いつまでも見ていたい、いつも独占したいという究極のルッキズム男が、もう一人のイケメンであった。
このイケメンが、また、なぜか金持ちで、なんでもできないことはない、しかも、なぜか一人暮らしをしているという、その辺が、この手の少女漫画ではデフォルトなのだが、まぁ、それにしても新しい趣向ではある。
「自分に声をかけてくる奴は、みんな顔を見て言ってるだけ」と、かつて或る美少女が、或る意味でひどく自信過剰にも聞こえるようなことを呟きながら嘆いていたが、まぁ、それはそれで不満でもあろうし、特に顔というのは自分の努力によるものではないので不安にもなるだろうが、本当に顔面が好き、というのは、ある意味で内面が好きよりもホンモノであることもあるかもしれない。
でもまぁ、40代、50代になってもそれを維持しつづけることは困難なわけで、そういう意味で人は内面を評価されたがるのか?!

(No.1283)