★★★★★
今日マチ子の問題作。
前情報なく、わりと評価がイイらしいから読んでみようと思って手に取った上下２冊完結する作品。
平仮名のタイトルが何を意味しているのかも解らず「神町？」「神待ち？」と思いながら読んでみた。
神待ちらしいのだが、カルトとかそういった話ではなく、「携帯の掲示板を使い、その日の宿や食事を無償で提供してくれる「神」を求め、街やネット空間をさまよっている」少女たちのことらしい（『神待ち少女』単行本宣伝文より）。
家に居にくくなって街に飛び出した少女たちが行きついた先の世界についてのマンガ。
令和に岡崎京子がマンガを描いていたらこんなだったかも、と思わせるような作品。
「あとがき」で、作者は気持ちが落ち込むようなハードな作品になることを予想しながら、インタビューなども参考にしながら描いたものらしい。
ニュースではないのだから、事実をありのままに書くのが目的ではないし、かといって面白おかしいフィクションにすればいいというのでもなく、しかし、現代という時代の病理の一面を描き切った作品であると思った。
今日マチ子作品は、以前にも読んでことがあるが、いい意味で期待を裏切ってくれたマンガだったと思う。
（No.1392）
