マンガばっかり

マンガ批評

とりぱん


★★★★★
とりのなん子がモーニングに連載している鳥マンガ。
鳥をテーマにしているのが目新しいが、好感を持てるのは、それがペットではないこと。
そして限りなく金がかかっていないことだ。
なんせ金はパンの耳代くらいしかかかっていない!
どこぞの高級鳥を育てるというのではなく、また、どこぞの可愛らしいペットの愛情物語でもなく、庭先に来ている鳥たちの生態を細かく見ているだけで、出かけると行っても近所の河原かスーパーくらい。
たまに鳥ネタを離れて、カマキリに脱線したりすることもあるが、それも却ってアクセントになっていると思うし、さりげなく岩手の日常が描かれているのもいい。
ラストのコマで自然の美しさを褒め称えていることがよくあり、そのあたりももうちょっとさりげなくやってくれてもいいと思うのだけれど、最初からスキマを狙って、あくまでもスキマ以上のことは描くまいという決意(?)がすがすがしい作品であったと思う。
勝手に2007年の手塚賞授与!