マンガばっかり

マンガ批評

木曜日のフルット


★★★

石黒正数が「少年チャンピオン」に連載しているゆるギャグ漫画。
見開き1ページずつの連載で、フルットなるへの字口の猫と無職の鯨井早菜先輩、そしてその周辺の物語。
ナンセンスで、その時々の話題を入れながらのゆるゆるした連載は、悪くないと思う。
この漫画のために雑誌を買おうとか、単行本を買いそろえようという人は、あまりいないかもしれないが、本来の漫画の姿というのは、こういうものだったのだろうと思う。

(No.1168)

さくらと先生

★★★

蒼井まもる、が別冊フレンドに連載していた少女マンガ。
タイトル通り、先生と生徒のラブストーリー。
高校3年間をドキドキしながら過ごす話なのだが、非常にリアリスティック。
さくらに恋心を抱いているらしい同級生がいたり、さくらを支援する女友達がいたり、先生を慕う女生徒もいたり…
しかし、大きな事件に発展することもなく5巻で大団円。
うん、いいよ、そういうもんだよ。
もし先生と生徒が恋愛なんかしたら、やはり学校内で2人で話をするのは禁止にするだろうし、家を訪ねるのもナシにするだろう。
こんなストイックな2人なので、大きな事件を起こすこともなく卒業を迎えられたわけだが、ちょっと待て!
ほんとうにリアリスティックに高校3年間を乗り切ってしまったら、エンターテイメントとして、それでいいの? という気がしなくもない。
名探偵コナンの周りで殺人事件が多くおこり過ぎるので、その回数を少なくしたら、それはそれでリアルかもしれないが、「名探偵もの」として大丈夫なのか、と思うはず。
ストイックに3年間を過ごそうとしても、何かの邪魔が入ったり、何かの事故があったりして、ドキドキし、ハラハラし、すれちがったりするからドラマになるんじゃないだろうか…
リアリスティックに描いていることは評価したいけれど、それだけというのは、やはりマンガとしてはどうかな、と思う。

(No.1167)

五等分の花嫁

★★★

春場ねぎ、の人気マンガ。
美人だけれど勉強をしない/できない中野家の五つ子を家庭教師・風太郎が苦労して教える話。
風太郎に抵抗していた娘たちも、一人、また一人と風太郎を他人に思えなくなり、真剣に恋するに至る… と書くと、モテないオタクの願望かよ、きめぇ、と言われてしまいそうだ。
絵を見て、1巻も読んで、あぁあ、と思った。
が、頑張って読み進めると、単純にハーレム万歳にはなっていない。
少年マガジン連載だけに、萌え狙いのストーリーやカットは枚挙にいとまがないのだが、それでも五人に極端なキャラ設定をさせたり、ラッキースケベを連続させたりすることなく、持ち前の性格や資質はありながらも、なんとか向上し、変えていこうと頑張る姿は、まぁ許容範囲かな、とは思う。
巻が進むと、ちょっと風太郎のモテ度が異常になりすぎる…

(No.1166)

 

めだかボックス

★★

西尾維新暁月あきら、のマンガ。
胸がはみ出すようなヒロインは、スタイルとしてどうにも不格好としか思えないのだが、それはそれとして成績も運動神経も抜群で、異能の持主である黒神めだか
高飛車なもの言いながら、利他的精神に富み、愛さないではいられないという設定。
これは、なるほどと思う。
この黒神が生徒会長として、いろいろな難問を解決する話かと思っていたが、だんだんバトルが繰り返されるストーリーとなり、あまりにも異能力すぎて(ほぼジョジョにおけるスタンド)、出て来る人物もあまりにも異常すぎて、ほとんどもうどうでもいい感じ。
こういうのが人気マンガなのだというから、まぁ、とてもマンガなんて描けないし、編集者にもなれないよなぁ。
ならんけど…

(No.1165)

その女、ジルバ

★★★★★

有馬しのぶ、のマンガ。
40歳となってスーパーの倉庫係に回された女・笛吹新。
恋人とも別れ、人生に何もいいことなどないと思ったところで、熟女バー「OLD JACK & ROSE」を発見。
見習いで働くうちに「ギャル」と呼ばれ、価値観の転倒した世界で自分の道を見つける…
1巻まで読んだところで、もてない男が別世界で急にモテる話の逆バージョンかと思って、しばらく読まずにいた。
が、巻が進むにつれて創業者であるジルバの来歴、バーで働く女性たちの身の上、ことにブラジル移民の秘話が語られる頃になると、ただのモテ話では終わらなくなってくる。
いよいよあらら(新の源氏名)にも恋人登場か、とも思われる5巻で完結というのも、非常に潔くていいと思う。

(No.1164)