マンガばっかり

マンガ批評

うどんの女












★★★★★
えすとえむによる学生食堂でうどん作りを担当している女性と美術専攻の学生が、だんだんと接近していくという話。
赤の他人同士がだんだんと意識し始め、ついにくっつく… という、よくあるといえばよくある話なのだが、これを2巻分にしてしまったら、もう長くてだらけてしまう。
なのに、指導教授が入ってきたりの変化球を交えながらの1巻完結は、もう動かしようがないという感じの完成度。
この人のマンガは他に2冊読んでいるが、男と女の愛を描いている作品としてはこれが初めて。
「ストレート」の自分がとてもよかったと思うのはそのためもあるかもしれないが、繊細にして繊細過ぎないところなど、なかなかよいと思った。
商業的なことは考えず、好き勝手にいろいろな作品を描いていってほしい。
しばらくアニメ化も実写化もしないでくれ!
この人の思うがままに、あと2〜3年ばかり作品を描きためて、そこでブレイクしてくれればな、というのが今の思いです。(No.685)