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篠原ウミハルの図書館マンガ。
存在は前々から知っていたが、ずっと読まずにいた本。
名作本や名作マンガを元にしてストーリーを作るマンガをいくつか読んだが、そのどれもが今一つな作品ばかりだったからだ。
しかし、今回、この私設図書館を舞台に、児童文学書を元にしたストーリーで15巻を書き上げた本作は、傑作だと思った。
もちろん、こんな図書館ねぇよ、とか、こんな司書、こんな児童図書館に毎週末かようイケメンのサラリーマンなんていねぇよ、と、つっこんだらキリがないのだが、そうしたマンガ的ないくつかの設定にこだわりさえしなければ、児童文学のブックガイドにもなり、図書館と図書館司書のガイドにもなる教育的なマンガとしてもレベルが高いと思った。
しかし、図書館の役割、図書館司書の役割は、今日、ますます厳しく、本をめぐる状況は、こんなに美しくはないだろうなぁ、と、また非マンガ的、現実的に思ってしまう自分も否定できないのである…
あけおめ、です。
(No.1134)