マンガばっかり

マンガ批評

シュマリ

手塚治虫漫画全集(97)
★★★★
手塚治虫が描いた北海道開拓時代の話。
北海道の歴史にうとく、どれくらい史実(現実)に近いのか判断できないけれど、なかなかの力作だと思う。
マンガの神様・手塚治虫であるだけにあまり注目されていない作品だと思うが、普通のマンガ家ならこれ1本で後生に名を残せるのではないかと思う。
たしか文庫本の解説で、夢枕獏がシュマリの連載当時のタイトル画を並べると、それが一続きの物語となり、絵柄とストーリーも重なっているのだ、ということを指摘していたが、こういう遊びも、さすがは神様のことだけあって、超一流だと思わされた。
北の国から」だけが北海道じゃないということを知ってもらえれば、と思う。