ハンサムな彼女

★★★★
吉住渉の人気マンガ。
８０年代に連載が始まっているだけにファッションもなんだし、舞台となっている芸能界をめぐる状況も変わっていて、そのへんが色あせているのはしょうがない。
しかし、さすがは吉住で、最初の設定からどんどんとズレていっていながら（登場人物からそれがわかる…）、うまくまとめ上げていると思う。
ただ、特筆すべきは欄外のコラムがとても面白いということ。
毒舌というか、いいのかこんなこと書いて…　という感じなのだ。
以前、誰かのブログで、吉住のことを「すごく偉そう」と書いてあるのを見つけて、なぜそんなことを思うのだろうと違和感を感じたけれど、今はその人の気持ちがよぉくわかる。
たとえばこんな感じだ。

「未央を歌手デビューさせて彩より売れっ子のアイドルにして」という手紙けっこうもらいますが、そんなに主人公（＝自分）ばっかり目立たせたいもんか？　私だったら人気アイドルが自分の親友で自分をすごく好いてくれてたらうれしいと思うけどなぁ…よくわかんない。

仮にも自分のマンガのファンを相手に、「なんでそんなこと思うんだか理解不能…」と、言っているわけだ。
その他にも、「りぼん」の読者にはわかんないかなぁとか、こっちがハラハラするような毒舌ぶり。
思っててもいいから、こんなとこに書くなよ…