マンガばっかり

マンガ批評

違国日記

★★★★★

ヤマシタトモコのマンガ。
交通事故で両親を失った中学三年女子・田汲朝を引き取る叔母の話。
叔母は朝の母の妹で、母(姉)のことを嫌悪感でしか思い出せない。
35歳の彼女は小説家として、そこそこに売れてはいるものの、そんな仕事に携わろうという妹を、いつも姉はコテンパンに批判していた…
引き取り手のない子を引き取る話というのは少なくない。
そこに小説家の叔母というのも、いかにもマンガやらラノベやらでありそうな設定ではある。
しかし、デビュー後10年もたったヤマシタの作風は安定し、内容も、大ヒットするようなものではないにしても、きめ細かく、ウソなく、丹念に描こうとしていて好感が持てた。
ヤマシタのインタビュー記事を見つけたが、そこに移っているヤマシタの自宅仕事部屋というのが高代槙生(こうだいまきお)先生の仕事部屋にそっくり!
まぁ、高代先生よりは片付いている気はするが、おそらく写真撮影前に片づけたのだと思う…

 (No.1092)