マンガばっかり

マンガ批評

新九郎、奔る

★★★

ゆうきまさみによる北条早雲の物語。
ついこの間まで漫画家マンガを描いていたと思ったら、今度は本格的に室町時代に取材した歴史ものだ。
1巻を読んだのみだが、たぶん、おもしろいのだろうと思う。
ただ、話は込み入り過ぎているし、文字は多く、そして闘いやドラマで引き込むのではなく、文字量が多い。
室町武将たちの複雑な関係を描いている… とは言っても、どこで誰と誰が仲よくしたので、それに怒った〇〇が… という、どこだかの会社の出世競争のような話で、あまり興味を引かれなかった。
我が家を守るため、かもしれないが、正義のためなり、屈辱を晴らすためなり、いっそこのこと宝物を手に入れる為でもいいのだが、そういうお子様っぽいわかりやすいテーマを追いかけてくれないと、漫画的な喜びは得にくいように思うのだな。

(No.1091)