マンガばっかり

マンガ批評

汚部屋そだちの東大生

 

★★★★★

ハミ山クリニカの実話マンガ。
母親の圧力から東大理学部に進学した… のだと思っていたが、今日、たまたまTwitterのトレンドに上がっていたので、その取材記事によれば、高校卒業してすぐに芸大の美術科に入り、そこを退学して東大に行ったらしい。
芸大に現役で入って、そこをやめて東大???
もちろん本のタイトルとしては、東大生の方がインパクトがあるのだろうけれど、現役で芸大に行くというのも相当なものだと思う。
検索してみると、顔出し写真のある取材記事もあった!
マンガのよしあしというより、とにかく事実が先行してしまうのだが、インタビューをいくつか読んでみて、就職と同時に家を出たわけではないこと、芸大時代はそれなりに芸大生らしいことをしていたこと、などなど、マンガだけ読むと、主人公はどうしようもなく生活力も判断力もないオトナ子供のような感じがしたのだが、実際は、必ずしもそういう人でなかったようだ。
しかし、総てが創作ではないだろうし、母親による洗脳というか呪縛、20歳になってまで解けなかった人というのは、こんな感じなのか、と思って恐ろしく思った。

(No.1260)