マンガばっかり

マンガ批評

団地ともお

★★★★

小田扉による名作!
33巻を全巻を読破した!
小田扉天才だなぁ、と思う章もあれば、うーん、と思う章もあり、しかしトータルで言えばやっぱり天才だろうな。
横須賀あたりをモデルにした枝島市の団地を舞台にしたマンガで主人公は小学4年生のともお。
勉強はできないけれど、野球とマンガは大好き。
しかし野球が特にうまい訳でもない… という、いかにもよくある設定なのだが、そんなともおが、なぜか物まねがうまかったり、それを羨望する同級生がいたり、うまいとみせかけるためのテクニックをともおが実は使っていたり、という、そういう小学生あるあるの小ネタの揃え方がスゴイ。
鉄オタ少女の委員長は鉄道ファンでさえ一目置く存在だったり、暴力少女のケリ子をなぜか恋する少年がいたり、そんなケリ子は青戸さんが大好きだったり、ともおの母は元はカリスマ的人気の女子プロレスラーだったり、という、そういうごちゃ混ぜ感、しかし、絶え間なく新キャラを投入するのではないところなども心憎い。

(No.1272)