マンガばっかり

マンガ批評

さよなら絵梨

★★★★★

藤本タツキによる短編。
チェンソーマン』の連載をしながら『ルックバック』で世間をアッと言わせ、本作も、そのアッと言わせる第二段といっていいかと思う。
『ルックバック』は悪くないが、多少情緒的で、一般にも理解されやすいタイプのマンガだったと思うが、こちらはコマの割り方をはじめとして手法的にも斬新で、これから死ぬであろう母親が息子に動画を撮らせるというシーンから始まるのも、なかなか今日的で、しかし十分にファンタジーでグロテスクでもある。
このマンガがすごい! 2023』でオトコ編の2位を取った作品だが、こういう漫画をきちんと読んで評価してくれる人のいる日本というのは、この手のコメント、何回目だろうかとは思いながらも、なかなか悪くないと思う!

(No.1330)