★★★
河原和音が現在連載中の少女マンガ。
いつも自分が守ってやらないといけなかった貧弱男子がイケメンのスポーツマンに成長し、とまどう高身長女子の物語。
ベテラン漫画家だけに安定した筆致だし、着眼点もいいと思うが、４巻までくると、まぁ、普通は気づくだろ、という感じ。
そんな中に従姉妹のキラキラ姉さんやら、寡黙な好青年なども出て来て大丈夫？ という感じ。
どう考えたって相思相愛だろ、と思うような『僕の心のヤバいヤツ』は、たくさんのフラグは立ちながらも、どうなるんだろう、と、期待しながら読めるのに、こちらではなぜかうまくそれが続かない。
おそらくメインの二人が、あの場面やらこの場面やらでニアミスしながら、そしてほとんど愛の告白をしていながらも気づかないというのが連続しすぎているからだろう。
それぞれがクラブ活動をしていても、クラブよりも恋愛にばかり重点が置かれているので、それを感じてしまう、ということもあるのかもしれない。
その意味では、クラブ活動をしっかり描いていた『青空エール』くらいの気持ちに戻ってくれてもいいのではないかという気もする。
（No.1336）
