マンガばっかり

マンガ批評

ダーウィン事変

 

★★★★★

うめざわしゅん、による人間とチンパンジーを両親とするチャーリーが、動物愛護団体の黒幕でチャーリーの弟でもあるオメラスとしのぎを削る物語(今、読んでいるのはそこまで)。
このマンガがすごい! 2022』をはじめとして話題になっているのは知っていたが、「また動物愛護のカワイイ漫画だろうな」と思って手に取らずにいた。
きっかけはWEBで第1回を読んだため。
今さらながら漫画については、このWEBで一部公開という現代的立ち読みシステムが、とてもうまく行っている気がする。
立ち読み世代としては、本屋で腐るほど立ち読みをして、その中でも「これは」というものは買ったものだが、今、同じようになっているようだ。
シュリンクをつけることで、たしかに本はキレイなまま読者の元に届くようにはなったかもしれないが、それでは何が面白いかなんてわからないのだ。
一部の書店では1巻の最初だけを読ませるシステムなどを取り入れているが、リアル書店になど足を運ばない人が多い現在としては、効果はあまり期待できない。
しかしWEB漫画はきちんと利益を上げることも出来ながら、宣伝もできているのだ! 
ただ、出版社が別々のサイトになっているのは、読者側からしたらとてもメンドウなシステムであり、こんなことを続けていたら日本マンガの優位性など、屁のごとく吹っ飛ばされるぞ!!!
それはともかく、アメリカを舞台にして、現代的な生命倫理の問題なども取り入れながらの秀作だと思う。

(No.1362)