マンガばっかり

マンガ批評

ルリドラゴン

★★★★★

眞藤雅興の人気マンガ。
少女マンガであってもおかしくないような絵であり、また内容かもしれないが「週刊少年ジャンプ」連載中のマンガ。
或る朝、女子高生・ルリは、自分の頭に角が生えているのを発見。
あわてて母に報告すると「あぁ、やっぱりお父さんが龍だから遺伝なのかもね」と、あっさり。
「女子高生萌えSFギャグ」という感じだが、「人とは違うこと」が、どれくらいに生きにくいことなのか、しかし、どれくらい受け入れてもらえるのか、周囲の人々はどのように考え、行動すべきかという極めて現代的な課題のアナロジーであり、こうあったらいいなというファンタジー(理想像?)であり、変に道徳の時間のように「異文化を受け入れましょう」的なスローガンを連呼されるよりは、スッと心に入りやすいのではないかとも思う。
もちろん「どうしても共存は耐えられない」という人もいるかもしれないし、そういう人たちの権利についても考えておかなくてはならず、2巻以降は、おそらくさらに問題を広げ、また深めていくことで、シミュレーションが繰り返されるのかと思う。

(No.1375)